↑のよくあるご意見、質問である①~③にお応えしながら、訪問査定を行わないリスクを解説していきます!
①データ上の査定額で売れるんでしょ?なら訪問は必要ない。
前回のブログでもお伝えいたしましたが、中古住宅の査定の場合データ上の査定額はあくまでも「相場となる価格」であり目安です。
土地のみで同じ地域の同じ広さの物件であれば、取引データ上の価格から大きく外れることはないかと思います。
しかし、その上に「住宅」が建つことによって話は全く変わってくるんです。
・建物の状態
・耐震性
・設備交換履歴
・内装リフォーム改修歴
・外装メンテナンス履歴
・その他(バリアフリー等特別な仕様)
もちろん、データ査定ではここに挙げた項目までは細かく価格考慮に入っていません。
価格で大きく差が出るのは土地ではなく、このような「建物個々の特徴」の部分になります。
だから、その「建物個々の特徴」を専門家がチェックし、査定価格に反映させる「訪問査定」が必要なんです。
例えば、築年数が経つと通常はお風呂や給湯器を交換していたり、壁紙や床を貼り換えていたり耐震工事を行っている物件と、そのような設備の交換やメンテナンスを全く行っていない物件とでは、価値は全く異なることは分かると思います。
このような理由から「データ査定」結果だけでは、様々な住宅の実情が反映されていない事により、「本来の価値よりも低い査定額」となって損をしている場合や、反対に「本来の価値よりも高すぎる査定額」となってしばらく買い手がつかず、売り時を逃がすリスクがある、ということになります。
②部屋を見られて、傷ついてたり汚れてたりしたら価格が下がるんじゃ?
自分の家は、そんなにメンテナンスもしていないし傷や汚れで査定価格が落ちてしまうのではないか?、と考えられる方も一定数いらっしゃるようです。
まず、前提として不動産業者が訪問査定する際に見るのは、「その物件の良い部分」です。
綺麗な状態であればそれに越したことはないですが、少々の壁や床の傷やお部屋の片づけ・清掃具合で大きく価格に影響してくることはほとんどありません。
重要なのは、実質的な
「建物の状態」を販売活動の前に売主様と販売担当者が知っておくという事なんです。
●「建物の状態」を販売活動の前に売主様と販売担当者が知っておく理由?
近年の法改正により、民法562条「契約不適合責任」というルールが出来ました。簡単に言うと、売主が売る家の不具合の事実を知っていても知らなくても、契約内容と異なる点があれば、売主の方でその是正(補修や代金減額等)の責任を負います。契約不適合による損害が認められれば買主からの損害賠償請求も可能となります。
近年、買主側から建物の状態の説明を求めるということも増えております。
内覧のタイミングで不具合が発覚すると値引きの原因になったり、敬遠されたり、もし契約後に見つかった場合は最悪の場合、契約解除・損害賠償請求されます。
売主と販売する不動産担当者が事前に建物の状態を把握した上で価格設定をしておくことがこのようなリスクの回避に繋がります。
③営業に来られて、急に契約を結ばされるんじゃ?
「家に来られたら、もう絶対に売らないといけなくなるんじゃないか?」
と感じる方も多いようですが、全くそんな事はございません。
訪問査定はご希望の売却に繋げるための一歩目ではありますが、内容を聞いて納得がいかない場合は保留、もしくは売却しないという判断をされてもかまいません。
それは、不動産は選択肢が売却一択ではないからです。
ローン残債によっては査定額で残債をまかなえず、売却できない物件もあるでしょう。
また、売却して生活資金が必要だけどこのままここに住みたい、という方もいらっしゃるでしょう。
これから転勤だけど、将来的に今の住宅に戻ってきたい場合はどうしたらよいのか?考えている方もいらっしゃるかもしれません。
このように売却でなくとも、現状を何とかしたくて業者に査定依頼をされたと思いますので、訪問査定の際その点もじっくりご相談してみてはいかがでしょうか?
この訪問査定がお客様のお悩みの本質を見出し、解決してくれる不動産の担当と出会う機会となるかもしれませんよ(^^)/
~まとめ~今回「訪問査定は必要?」という事で書かせていただきました。
以上の理由から、本気で売却を考える場合は「訪問査定」は必須。訪問してもらいしっかり各社を比較してください、というアドバイスが答えです。
売却価格は「不動産会社が決定し提示されるもの」というイメージが強いかと思いますが、本来、「相場と訪問査定結果を基に信頼できる担当者と売主が一緒に決めていく」ものです。
相場価格を知って、売ろう!となった時は、まず訪問してもらい不動産業者の担当者とコミュニケーションを取ることで、担当はどんな人柄か、信頼できる人なのかを知るという事も訪問査定の大切な目的の一つです。
お客様自身も信頼し任せる事ができる担当者なのか、不動産業者を逆に「査定」し、安心した上で販売を任せてください。