2026年09月25日

「住み替え」は売る・買う、どちらを先に?ローン残債と資金繰りで選ぶ最適ルート

「家族が増えたから広い家に引っ越したい」
「定年を機にコンパクトなマンションへ移りたい」と考えたとき、誰もが直面するのが

「今住んでいる家を先に売るべきか、それとも新居を先に買うべきか?」という問題です。

結論から言うと、万人に共通する1つの正解はありません。

最適な方法は「住宅ローンの残債額」と「自己資金」によって決まります。


今回はそれぞれのメリット・デメリットを整理したうえで、あなたがご自宅を売ってから新居を購入し、住み替える方が良いか、住み替えた後にご自宅を売却する方が良いか、判断基準を分かりやすく解説します。

1. 売り先行と買い先行

【売り先行が向いている方】

・ 住宅ローンの残債がまだ多く残っている
・ 
売却代金を新居の頭金に充てたい
・ 
資金計画で絶対に失敗したくない
 
 
 【
買い先行が向いている方】

・
住宅ローンをすでに完済している、または残債がごくわずか
・ 
自己資金が十分にあり、一時的なダブルローン(二重返済)に耐えられる
・ 
住みたいエリアや物件の条件が厳しく、新居探しに妥協したくない

2. 3つのチェックポイント

①アンダーローンかオーバーローンか

自宅の現在の売却査定額と、住宅ローン残高を照らし合わせます。

・ アンダーローン(売却想定額 > ローン残債)

売却代金でローンを一括完済できるため、どちらの選択肢も選べます。手元資金に余裕があるなら「買い先行」でも無理がありません。


・ オーバーローン(売却想定額 < ローン残債)
売却代金だけではローンを完済できません。差額を自己資金で補填できない限り原則として「買い先行」は難しく、「売り先行」で確実に資金手残りを確認しながら進める必要があります。
 
 
住み替えの場合は時期を設定し、その期間内で出来る限り 残債を減らしておくと選択肢が増えて有利です。
現在、毎月元本がいくらほど減っているのか(利息はいくらか)を調べ、目標時期にアンダーローンの状態を作れるよう、必要に応じて繰り上げ返済等の計画していく事をおススメします。

3. 知っておきたい最新の実務・法改正

【2026年4月施行 住所・氏名変更登記の義務化】

住み替えで新居に引っ越した後は、不動産の登記簿上の住所変更手続きが法的に義務付けられます(変更から2年以内の申請が必要、5万円以下~過料規定あり)。

旧居の売却時にも、現住所と登記簿上の住所が一致しているか事前の確認が必要です。

 【省エネ基準 適合義務化の進展】

新居を購入する際、断熱等性能などの「省エネ基準」を満たしているかどうかが住宅ローン控除の借入限度額や控除期間に直結します。中古住宅を新居に選ぶ場合でも、省エネ性能証明書の有無が資金計画を左右します。

※新築は省エネ基準に適合していないと、着工できない。 
※省エネ基準に適合していない住宅は住宅ローン控除は受けられない。 

 【3,000万円特別控除の適用関係】

自宅を売却して利益が出た場合、最高3,000万円まで控除できる特例がありますが、新居で「住宅ローン控除」を利用する場合、原則としてこの3,000万円特別控除との併用ができないルールになっています。

どちらを使う方がトータルでお得になるか、事前の税務シミュレーションが欠かせません。

住み替えを考える場合は、まず持っている不動産の正確な売却可能額を知ろう

住み替えのルート選びで最も危険なのは、「自宅が正確にいくらで売れるか分からないまま、新居の契約を進めてしまうこと」です。


まずは不動産の専門会社による正確な不動産査定を依頼し、「自分の家を売ったら実際に手元にいくら残るのか」という現在地を把握することから始めましょう。
 
※正確な不動産査定額のポイントは、ネットで住所などを入力すれば簡単に出る「単なる相場価格」ではなく、地価、金利状況はもちろん、築年数、建物や設備のメンテナンス状態を訪問査定で調査し、実際に売却可能な金額を見積もってもらう事です。

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